ヘルプの役割

☆ヘルプの10分間に隠された意味☆
「ヘルプ」というのは、本指名の女の子が、別のお客様についているときに、つなぎとして代わりに接客する女の子のことです。
しかし単なるつなぎ役ではなく、適当に話を合わせて水割りのおかわりを作ればいいのではなく、お客さんを飽きさせない会話のスキルが求められます。
お客様は「どこから来たんですか?」と今更聞かれたくはないでしょう。
お客様はいま本指名の女の子が別の席で口説かれてはいないか、つらい目にあってはいないかと、心配しているのですから。
そんなときに「どこから来たんですか?」と聞かれれば、「新宿駅」と答えたくなってしまいます。
ヘルプは、本指名のキャストの行動を目で追いたがるお客さんを自分に引きつけておきます。
退屈して時間を思い出させない、それでいて本指名の女の子よりも目立ってはいけません。
話はいきなり上野本牧亭へ飛びますが、落語の世界の「膝」の役割に似ています。
膝とはトリの前に演じる役者のことです。
お客さんは、トリの噺を楽しみにして客席に脚を運んでいます。
そこで、膝があまりに受けすぎてトリの御株を奪ってはいけません。
しかし、受けなさすぎてお客様を退屈させてもいけない。
今度はいきなり車のたとえになりますが、エンジンをアイドリングさせておく感じがいいですね。
本指名のキャストが戻ってアクセルを踏めば、お客様の恩人はすぐに全開になります。
もっとも、お客様がヘルプを気に入ってしまって、「指名替えしようかな」と思っているときは、魚心あれば本心、以心伝心でコースターの裏に携帯電話の番号を走り書きしてくれるかも知れません。
今度、同伴しようなどと噺がまとまるかもしれません。
それは好ましいことではないし、そんなことが本指名の女の子に知れたら、一波乱あることは覚悟しなければいけません。
ただし、お店そのものが指名替えをどのように受け止めるかは別問題です。
「本指名のキャストとの仲がうまくいかなくて脚が遠のくくらいなら、指名替えしたほうがいい」というお店も少なくありません。